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先月Pearl Abyssが、MMORPG「黒い砂漠」の北米・欧州地域のサービスを韓国のDaumコミュニケーションズが取得したというニュースが伝えられた。

韓国サービスに次ぐ第二の契約である。わずか1カ月前、北米と欧州地域のパブリッシング契約をE3で探していたPearl Abyssだったが、現地の企業ではなく、開発元と同じ韓国のパブリッシャーとの契約は、意外なニュースだった。

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しかし、Daumはこれまで海外サービスの経験がないことも踏まえると、Pearl Abyssの決定は疑問に感じる点も多い。過去にオンネットを買収し、本格的なゲームパブリッシング事業を展開したDaumは、黒い砂漠をはじめ、プラネットサイド2、ウイニングパットなどしっかりとしたラインアップを構築してきた。

このうち、現在正式サービスを開始したゲームはプラネットサイド2だけだ。それさえも、今年6月にOBTを実施したばかりで、オンラインゲームは今まさに始まったばかりと言ってもよい。決して海外サービス経験があるわけではないのだが、誰がも何故?という疑問が多いだろう。

今までPearl Abyssが海外市場において、Daumを選んだ理由とはいったい何なのか。
中国で開催されたChina Joy 2014でPearl Abyss担当とお会いし話を聞いてみた。

THIS IS GAME

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Pearl Abyss理事は、先に海外進出経験が多い企業よりもDaum Gamesを選んだ理由について、成功が伴わない経験は意味がないと説明した。

「単にサービスを実施した経験なら重要ではないと思います。国内多数の会社が海外サービスを試みましたが、俗に言う「大当り」ではありませんでした。Daum Gamesは黒い砂漠を通じて行う最初の試みでありますが、成功をのための挑戦は、すべてのパブリッシャーにとって同じ手順だと思っています」

国内サービスの準備段階で、十分に経験を積み重ねてきたDaum Gamesに対する信頼も契約に漕ぎ着けた理由であった。オンラインゲームサービスは、長い目で見ると長距離マラソンと同じようなもので、国内外のサービスをともに進めるDaum Gamesに各国のユーザーの意見を十分反映する機会を期待していると付け加えた。

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Daumは、1日からゲーム部門を分離してDaum Gamesを発足した

業界では、韓国のゲーマーと北米・欧州のゲーマーたちの嗜好や趣向はお互いに違うと見られている。文化の違いのためグラフィックをはじめ、戦闘方式や大小のコンテンツの内容まで選択の基準に違いが生じるからである。したがって、現地の文化を反映するローカライズやカルチャライズは、海外進出の際の必要不可欠な要素となっている。

これは当然、市場の状況を明確に理解している現地のパブリッシャーが最もよくできる部分でもある。しかし、既にゲームに対する情報を熟知しているユーザーの立場では、海外ゲームの現地化は嬉しいニュースである一方、デメリットでもある。それはコンテンツが変わることもあり、現地パブリッシャーによって原作と異なる変更がなされた場合、違いが生じるためだ。

ここ数年間、E3、GDC、Gamescomなどをゲームショウごとに訪れ、現地にB2Bブースを運営しながらも、海外進出を準備してきたPearl Abyssは、現地パブリッシャーを選択しなかった。

海外サービスチーム曰く、現在、欧州では黒い砂漠の非公式コミュニティが形成されるほど多くの関心を受けているという。会員数が100万人に迫るという報告もあります。彼らは、独自のサービスを最も望んでいるためゲームが毀損されないまま、その姿に会いたいというわけだ。

Daum Gamesを海外サービスのパブリッシャーに選定した理由は、ありのままの黒い砂漠をサービスできるパブリッシャーに適していると判断したためだろう。自らの地域のサービスを望む現地のファンに、Daum Gamesの高くない認知度はむしろ良い影響を与えている。

担当者曰く、「Daum Gamesが開発会社と思っているユーザーも多いですね(笑)。Pearl Abyssという名前を宣伝するよりも、私たちは「黒い砂漠」を知ってもらうことが優先なので、肯定的に見ています」と伝えている。

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また、Daum Gamesが黒い砂漠の運営権を獲得した海外地域は、北米と欧州地域の2つだけだ。即ち、中国と共に東南アジアや中東などの地域はまだ残っているという意味でもある。それに、中国では、北米・欧州地域とは異なる基準でパートナーを選択するしかない。

中国ではオンラインゲームをサービスするためには、サービスの許可権を獲得しなければならない理由がある。中国政府の自国産業保護政策によって中国では現地のゲーム会社を通じて契約を行わなければならない。したがって、Pearl Abyssは、北米・欧州地域と違って、中国に限っては現地の問題をうまく解決することができるパブリッシャーを探している。

東南アジアなどその他の地域ではどのようなパートナー会社を探してるいるのだろうか。Pearl Abyss理事は、今後2年はパブリッシング契約がない予定だと明らかにした。

「まず、韓国発売を皮切りに、来年には日本、その後は北米や欧州サービスが予定されています。正直にその日程だけでも手に余る状況です。また、黒い砂漠は、クライアント容量が20GBを超えるゲームになります。調査したところ東南アジアや中東では、これを収容できるデバイスやネットワーク環境が整っておりませんでした。2年後なら私たちも当該市場も準備ができているのではないかと考えています」

黒い砂漠は、韓国において今年9月に3次CBTを控えている。3次CBTでは各コンテンツ間の有機的な連結と最適化、バランス調整などの作業を進める予定だ。3回CBT終了後の2~3ヵ月後OBTを通じ、全てのユーザーたちが黒い砂漠に会うことができる。

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3次CBTを控えている黒砂漠は「リアル」を拡大するための努力を続けている。China Joy 2014で公開されたキャラクターは、目元にシワが見えるほどのディテールになっていた。