Nettention Linuxのサポートと通信の安定性強化したゲームサーバーエンジン「ProudNet 1.7」を公開

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ゲームサーバーエンジン「ProudNet」がLinuxのサポートと通信の安定性を強化した新バージョンを公開した。開発会社Nettentionは、これをもとに本格的に海外市場に挑戦するという計画である。

サーバーエンジンの専門開発会社Nettentionは、5月28日、ソウル江南区で開かれた「ProudNet新製品記者懇談会」で、ゲームサーバエンジン「ProudNet」の1.7バージョンを公開した。バージョン1.7のコアとなるのは、安定性とプラットフォームの拡張である。

バージョン1.7は、ProudNet内で既存の認証情報を再利用して認証を代わりにする。再接続前に送信されるメッセージも覚え接続が回復されたときに送信することも可能である。このプロセスは、ユーザの操作なしに、エンジン内部で自動的に行われる。

ネットテンション側によると、新しいバージョンのプラウドネ​​ットがLinuxをサポートしており、新たに追加された接続を維持機能にWi-FiとLTE / 3Gの切り替えが行われても、サーバーと端末間の接続を継続して維持することができるとキープアライブ (keepalive)機能が特徴であると説明した。

新しいバージョンで、初公開された接続保持機能は、移動中LTEとWi-Fiの切り替え、電波が届きにくい地域で通信がしばらく途切れるなどの無線クライアントの接続が切断される現象を修正したものである。ネットワークの切り替えにより、接続が失われた場合、ProudNetは、内部的に再接続した後、既存の認証情報を再利用する。接続が切断された瞬間から、再接続までのネットワークデータを失わずに完全に復元される。

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ProudNet自体の性能も大幅に向上している。一度、内部駆動方式の改編でサーバーの処理性能が向上したという。代表的に、マルチコア(CPU)の効率が大幅に上昇しており、実際に、事前のテストでは、マルチクライアントの処理効率は4倍、暗号化処理効率は8倍の性能向上を記録していた。

Nettentionは、今回のマルチコア効率の向上をベースに、前にすべてのネットワークデータの暗号化をサーバー内のすべてのプロセッサで利用するようにして、パフォーマンスとセキュリティをように引き上げる計画だ。

ProudNetのサポートプラットフォームも拡張された。サーバーは、バージョン1.6までのWindows Serverのみをサポートしたバージョンとは異なり、バージョン1.7から「Linu」「組込みLinux」OSのサポートが追加され互換性も拡張している。ゲームエンジンでは、「Unreal Engine 4」までサポートが確定した。これにより、ProudNetは、Unity、Cocos2d-x、Unreal Engine 3を合わせて、4つのエンジンを公式にサポートする。

他にも外部拡張機能として、主に使用されるFreeBSDのシステムサポート、UnityエンジンのIL2CPP問題でサポートが完全でなかったiOS 64ビットバージョンのサポートなどが追加された。

ProudNet 1.7版のこのような変化は、海外市場への進出を念頭に置いたものである。バージョン1.7の接続信頼性を高めるには、通信環境が発達した地域よりも海外市場で必要とされる機能である。Linuxの系列のオペレーティングシステムをサポートしたのは、国内事業者ではなく、海外事業者の要請によって追加されたケースとなるようだ。

Nettentionはこの日のイベントで、中国のゲームツーネットワークとパートナー契約を結び、中国をはじめ、北米や欧州など海外市場まで本格的に進出すると明らかにした。

Nettention代表コメント
「海外メーカーからLinuxを支援ほしいという要望が多かった。今回のバージョンを皮切りに、海外でも簡単に使用できるProudNetを開発するようにしたい」

参考記事
サーバーマシン1台で同時接続者数1万名を実現するにはどうすればいいのかというノウハウと考え方
http://gigazine.net/news/20120831-10000-jointer-1-server-cedec2012/

via: Nettention http://www.nettention.com/ja/