新作MMORPG『AION 2』は再びゲーマーの心を掴むのか?AION2 NIGHT公式配信でコンテンツ公開

NCSOFTの新作MMORPG『AION 2』再びゲーマーたちの心を掴むのか?

 下半期の最大期待作として注目を集める新作MMORPG『AION 2』への期待感が、さらに高まっている。
NCSOFTの待望の新作MMORPG『AION 2』の情報公開配信第2回『AION2 NIGHT』が8月8日に実施された。前回の放送から2カ月ぶりとなった今回の放送では、ファンからの熱い反応が寄せられた。開発PDのキム・ナムジュン氏と事業室長のソ・インソプ氏が出演し、6月末に実施されたFGT(Focus Group Test)のユーザー反応を振り返りつつ、ゲーム内の詳細なコンテンツや実機デモを披露。視聴者からは「戦闘のクオリティが予想以上」「飛行システムが本物だ」といった、多種多様でポジティブな感想が寄せられた。前作『AION』のエッセンスを継承しつつ、現代的なアクション性を強化した本作は、年内にもリリースを予定。公式ライブ放送「AION2 NIGHT」第2回では、開発陣がゲームの主要なコンテンツやビジネスモデルに対するユーザーの懸念に答えた。

AION2 소인섭 (ソ・インソプ) 事業室長と김남준 (キム・ナムジュン) 開発PD。配信では教授と助教と呼ばれていた。

FGT後のユーザーの疑問にズバッと回答! 誤解を払拭する「ファクトチェック」
 放送の冒頭では、FGT参加者の感想動画を公開。参加者たちは「3Dグラフィックスが美しく、キャラが生き生きしてる」「ペットから飛行への移行が自然で満足」「MMOでは珍しい本格飛行システムが印象的」とポジティブな声を上げていた。一方、ソ・インソプ事業室長は「FGT以降、多くのユーザーが期待と懸念を表明していた」と説明。「説明が不足していた部分があり、誤解を招いてしまったので気になることを解消したいと思う」とし、初回AION2 NIGHT配信以降、議論を巻き起こした多くの質問に対して答える「ファクトチェック」コーナーを始めた。FGT以降、浮上した疑問点に開発陣がド直球で回答。主なポイントは以下の通り。

スキルスロットは8個ではない:
 FGT(Focus Group Test)以降にネットで噂された「スキルを8個しか使えないのではないか?」という疑惑について、キムPDは「8個というのは事実ではない。スキル数が少ないと感じる方もいるかもしれないが、数が多いことが重要なのではなく、アクション性のあるゲームを作ることに集中した結果、左手で操作できるスキル数を考慮した」と述べ、「実際にプレイしてみれば、スキルや役割が足りないとは思わないはず」と説明した。スキルはアクティブ/パッシブ/スティグマの3種類で、合計40種以上。PvE/PvPごとにビルドをカスタム可能で、「スロット構成次第でキャラの個性がガラッと変わる」と自信を見せた。

飛行システムの課金要素は無し:
 主要コンテンツである飛行システムに関する質問もあり、前作The Tower of AIONの象徴であるディーヴァとしてのウイング「翼」がBM(ビジネスモデル)の餌食になるのでは? というユーザーの不安に、キムPDは「FGTではテストのため飛行の比重を減らしたため、多くのユーザーに物足りなさを感じさせてしまった。現在は飛行時間を正常化させている。AION2の翼は、ゲーム内でのアイテムファーミング(収集)で入手可能」と釈明。ソ事業室長も「翼はBM(ビジネスモデル)では無い。明確に線引きする」と強調。

 FGTでは、主にPvE領域に焦点を合わせており、PvP領域の披露は考慮していなかったようだ。しかし、FGTに参加した多くユーザーからPvP望む声が多かった模様。飛行戦闘は、正直なところ3次元空間なので、すぐに反応したりすることが難しい部分があるようだ。すべてのエリアで飛行可能だが、戦闘中は脱出防止策があり、空中攻撃で墜落させる戦略性も追求しているとのこと。

種族分離とRvR(大規模対人戦)の仕組み:
 AION2では、天族と魔族がサーバーごとに分かれて存在するため、プレイヤー同士の対人戦(PvP)やRvR(大規模対人戦)をどう楽しむのか、という質問に「前作同様システムを継承しつつ、通常エリアでは出会えず、時空の亀裂やアビスで対峙。サーバーマッチングで人口不均衡を解消し、公平なRvRを実現する」と回答。小規模PvPやパーティ争いを奨励する設計だ。

  • 天族と魔族の対峙: 前作と同様に、通常エリアで天族と魔族が出会うことはないが、プレイヤーは時空の亀裂を通じて相手種族のエリアへ侵入するか、共通の中間地点であるアビスで敵対種族と交戦することになる。
  • 公平なRvRの実現: 前作では、同一サーバー内に天族と魔族が混在していたため、人口不均衡が発生すると公平なRvRが困難になるという問題があった。しかし、本作ではサーバーを種族別に分離している。これにより、人口バランスが適正なサーバー同士をマッチングさせることで、より公平で白熱したRvRを実現する。
  • 小規模PvPの奨励: 大規模なRvRコンテンツはもちろん存在するが、AION2では時空の亀裂などを活用した、より小規模なパーティー戦やPKを積極的に楽しめるような設計を目指している。

自動(オート)戦闘なし、でもモバイル連携はあり:
 自動(オート)戦闘が無いのに「モバイル版は何のために?」という声に、キムPDは「自動(オート)戦闘はゲーム性を損なうので入れていない。モバイルはユーザー層拡大のためで、24時間狩りが目的ではない」と説明。ただし、モバイルの操作性の難しさを考慮し、一部スキルを自動化する「セミコントロールモード」を開発中。「フルオートで無限狩りは無理です。死にますから」と現実的なバランスをアピールしていた。

  • モバイル連携の目的:
    24時間狩りをさせるためではない。PCを持っていないユーザーなど、より多くの人々に『AION2』を体験してもらうための、ユーザー層拡大を主な目的としているようだ。
  • 「セミコントロールモード」の開発:
    モバイルでの繊細な操作がPC版に比べて難しいのは事実。そこで現在、モバイル限定で「セミコントロールモード」を開発中だ。これは、戦闘の面白さを損なわない範囲で、一部のスキルを自動で使用してくれる機能。これにより、プレイヤーは回避などの重要な操作に集中でき、快適なプレイが可能となる。
  • フルオートで無限狩りは不可能:
    オート戦闘は、ポーションを無限に飲みながらフィールドで狩りを続けることが前提とされている。しかし、『AION2』では常に状況を判断し、敵のスキルを回避するなどのコントロールが求められるゲームバランスとなる。そのため、単純なオートモードではすぐにキャラクターが倒されてしまうという見解だ。

モバイル連携は、あくまでユーザー層を拡大するための手段であり、ゲーム性を損なわない範囲での補助機能に留まるようだ。ゲームバランスに影響が出ないよう、現在も様々な調整を行っているとのこと。今後変更となる可能性もあり開発状況について、随時説明していく予定だ。

IP継承の度合い:
前作の中核となるコンテンツは「主要構造と流れを継承し、操作感/アクション性を進化させた」とキムPD。人口不均衡の解消も重点的に改善しているようだ。

 BM(ビジネスモデル)については「変身ガチャや天井は無い。取引所はゲーム内通貨『ギーナ』のみ使用で、ギーナは狩りやダンジョンで入手可能。衣装が主な課金要素になる」と予告し、秋頃に詳細公開予定だ。ビジネスモデルは開発中の段階であるため、今後確定したら放送を通じて、ビジネスモデルを紹介し、必ずお話するとのこと。

多様なコンテンツで「ユーザー次第」なプレイスタイル提案

 放送の目玉は、PvE/PvPの詳細紹介。『AION 2』は「ソロPvE」「協力PvE」「競争PvP」「ライトコンテンツ」の4カテゴリで、ユーザーの好みに応じたプレイスタイルを提供する。

ソロPvE(4種):
悪夢ダンジョン:10段階ボス戦の高難易度コンテンツ。コントロール上手なプレイヤー向けで、ランキングあり。敵種族のボスにも挑戦可能。
封印ダンジョン:成長過程で発見するダンジョン。戦闘+パズル要素で、種族ごとに60以上。時空の亀裂で敵陣営のものも攻略可。
駐屯地:クエスト中にNPC占領地を解放。隠し報酬ありで、狩り場間のつなぎ役。
覚醒戦:タイムアタック型ボス戦。クリア速度で報酬アップ、スペック競争を促進。

協力PvE(4種):
遠征:標準パーティダンジョン(1-4人)。探索/征服の2難易度で、途中参加の「乱入」システムあり。代表例は「火の神殿」。
超越:4人高難易度ダンジョン。10段階でチームワーク重視のミッション評価。シーズン制ランキングあり。
討伐:ランダム効果付きボス戦(最大4人)。パーティ全体の死亡回数制限で協力必須。
聖域:8人レイドのエンドコンテンツ。2パーティの連携が最も重要で「スペックよりプレイヤースキルが大事」とキムPD。

競争PvP(4種):
闘技場:1vs1/4vs4の地上戦。
戦場:8vs8の貨物押し込み戦。
時空の亀裂:敵陣営侵入型PvP。
アビス:空中/地上の立体戦場。

ライトコンテンツ(2種):
デイリーダンジョン:ハックアンドスラッシュ風の敵掃討。
シュゴフェスタ:ミニゲーム集。人気なものは続投し、人気のないものはシーズン毎に入れ替えを予定している。

実機デモで魅せたカスタマイズ&バトル! 視聴者「レベルが違う」

 放送後半はキャラクターカスタマイズ機能のデモからスタート。声/肌色/顔の細部(顎ライン、頰肉、額など)まで調整可能で、プリセットも豊富。作成データを共有して収益化もできる「キャラクリ職人」向けなシステムだ。
続いて、RTX 2070環境での実機プレイを公開。高原地域を駆け巡り、ペット/飛行/飛空艇(レギオンハウス)を披露。UIはスキルスロット1-8+Q/Eで、連撃でスキルが変化するアクション性は高い。ダンジョン「火の神殿」では4人パーティのボス戦を実演。ノンターゲット方式のアクション、ボスギミック、グロッキーシステム、華麗なスキル演出が炸裂。視聴者コメント欄は「バトルと飛行のレベルがヤバい」「カスタムが神」「期待値爆上げ」と大盛り上がり。

 最適化については「RTX 2070で動くが、まだ滑らかではない。最適化中」とキムPD。コントローラー対応やダメージメーターも検討中。次回放送は9月でモバイル版と新クラスを公開予定。『AION 2』は年内韓国でのリリースを目指し、PC/モバイルのクロスプラットフォームに対応。前作ファン待望の続編だが、開発陣の熱意が実を結ぶか注目だ。


【チラシの裏的レビュー】

 お疲れ、ゲーマー諸君! 「チラシ」の裏の時間だ。最近、韓国から届くMMORPGの新作情報といえば、期待と不安とが渦巻く、もはや「信じられないけど信じたい」という一種の信仰心すら試されるレベルのものが増えましたが、先週の話題をかっさらったのはやはりNCSOFTの新作『AION 2』でしょう。

 先日行われた「アイオン・トゥ・ナイト」という名のライブ放送。ここで公開された情報が、まあ、良くも悪くもざわつかせてくれました。今回は、その内容を我々MMORPGユーザーの「本音」で斬っていきます。

ファクトチェックの皮をかぶった「釈明会見」に、俺たちの目は光る
 放送は、FGT(Focus Group Test)参加者からの質問に開発陣が答える形式で進行。…はい、皆さんもお察しの通り、要するに「ユーザーの不満と疑念を払拭する時間」でした。

「スキルが8個しかないって、これソシャゲじゃん?」
 この問いに対し、キム・ナムジュン開発PDは「8個は事実ではない」と否定しつつも、「アクション性向上のためキーを圧縮した」と説明。連続技や連係スキルでカバーするという、なんともテクニカルな回答です。まあ、気持ちはわかりますよ。最近の MMORPGはスキルスロットが多すぎて、もはやキーボードが腱鞘炎製造機と化してますからね。しかし、これがある種の「ソシャゲ化の始まり」じゃないかと勘繰ってしまうのが、我々MMORPG中毒者の悲しい性です。頼むぞ、NC!

「翼が課金アイテムだったら、もう終わりだ」
 ソ・インソプ事業室長は、「翼はBM(ビジネスモデル)じゃない!」と3回くらい強調していました。たぶん、心の中では「お願いだから信じてくれ!」って叫んでたはず。我々も、過去にいろんなゲームで「見た目だけのアイテムです(※ただし特定の確率で性能が上がる可能性があります)」という魔法の言葉を幾度となく聞いてきました。なので、正直、まだ信じきれません。ローンチ前にしっかり課金モデルを公開するとのことなので、そこで本当にクリーンであることを願うばかりです。AION 2の翼、信じるか信じないかは、あなた次第!

「自動戦闘はないって言ってるのに、モバイル対応って矛盾してない?」
 これに対しては、開発陣も苦笑い。自動戦闘そのものはないものの、モバイルでの操作性を考慮して「セミコントロールモード」を開発中だと明かしました。要は「全自動ではないけど、一部自動」ってことですね。完全な自動狩りではないにせよ、モバイルでのレベリングや素材集めに役立つのは間違いないでしょう。ただ、「PCがなくても遊んでほしい」というNCの言葉を信じるなら、これは歓迎すべきことかもしれません。PCゲーマーにとっては、むしろ「なんでモバイルと連動させんだよ…」という不満の声もありそうですが。モバイルユーザーからは自動(オート)戦闘がないならプレイしないわ、いらね帰るわって声も出ていました。相反していますね、調整大変だこりゃ…。

“狂気”のゲームプレイ映像に、俺たちの期待値は振り切れる
 さて、ここまでの疑心暗鬼を吹き飛ばしたのが、後半に公開された実際のゲームプレイ映像です。キャラクターカスタマイズ機能は「もはやMMORPGの域を超えている」と言っていいほど詳細で、目の下にあるクマの種類までいじれるとか、開発版はまだバグがあるのかこねくり回すほど宇宙人になっちゃうとか、キャラクリ化け物になってました。何でも作れそう、もはや狂気の沙汰。そして極めつけは、飛行と戦闘の融合です。ペットに乗って地上を疾走し、そのまま大空へと飛び立つシームレスな動きは、鳥肌モノでした。特に、パーティで挑戦するダンジョン「火の神殿」でのボス戦は圧巻。ノンターゲット方式で回避やガードを駆使するアクション性の高さ、そしてド派手なスキルエフェクトは、まさに「狂気」。画面のド真ん中にターゲットを固定する機能など、操作面への配慮も見られました。

ただ、ここで唯一、そして最大の不安要素が浮上します。

「RTX 2070でも滑らかに動かない」

…おいおい、NCさん。日本の多くのゲーマーはまだRTX 2070どころか、GTX 1000番台で頑張ってるやつもおるぞ!このクオリティを滑らかに動かそうと思ったら、PCの買い替えが必須になりそうな予感です。

変身ガチャと天井がない!? 今度こそ本気なのかNCソフト
そして、最後に飛び出した驚きの情報がこれです。

変身システム、変身ガチャ、そしてその天井は、無あぁ~い!

取引所はゲーム内通貨「ギーナ」のみで運営!

 MMORPGの悪しき風習として知られる「ガチャ」と「それに付随する天井」がないと断言したことは、本当に衝撃的でした。これは、開発陣が「スペックより腕(プレイヤースキル)が重要なゲーム」という言葉を本気で実現しようとしている証拠かもしれません。

 衣装が主な課金要素になるそうですが、これくらいなら許容範囲。ソ室長は「バトルパス形式を中心にゲームを準備している」と付け加えていましたけど…とにかくガチャという魔窟がないだけで、もうMMORPGユーザーとしては「今度こそ、NCを信じてみようか…」という気持ちにさせられます。えっ?…罠ですか?

モーションキャンセルもある模様
いろんな意味でビッグである!

 9月にはモバイル版のプレイ映像も公開されるとのこと。この狂気の沙汰をモバイルで一体どう表現するのか、今から楽しみでなりません。

結論。

「AION 2」、ヤバそうです。いろんな意味で。

それではまた次回!